土と、草と、風と、太陽

土を触ったのはいつのことでしょうか? 


隣町のお友達に誘われて、娘とジャガイモの植え付けをしてきました。自然豊かなところに住んではいますが、わたしの住まいは別荘地で庭は広くても畑はしないので、この体験は非日常。 


今さら、という感じかもしれませんが、やっぱり自然の中での活動って、すごくいい。わたしは、土の感触・手触りに、うっとりしてしまいました。土は人間に豊かさと生命力を感じさせるパワーが、確かに、ある。 


そう言えば、アメリカのホリスティックな代替医療の代表的なドクターであるDr. アンドリュー・ワイルが、自然治癒力のプログラムに必ず「土いじり」を入れていたのを読んだことがあるのを思い出しました。その効果は「霊性(スピリチュアリティ)の滋養」と書かれていました。 


その時は、まだわたしも若く、そうかなぁ、そんな気もするにはするが、それほど関係ないのではないかなぁ、と思っていましたが、その意味が今日はとてもよくわかりました。 


娘は持って行った自分の小さなカエルさんのスコップで土を掘り、友人からバケツを借り、草や花と混ぜて、わたしに「ごはんだよ。土がごはんで、葉っぱがおかずなの。」と差し出しました。わたしは、「おいしそう!」と言って食べる真似をしました。単純な遊びですが、家でするままごとよりもリアルで、実際、楽しい。わたしにとっても、娘にとってもスペシャルな喜び。 


土ほこりもたち、髪の毛も衣服も汚れるとか、爪の間に土が入って黒くなるとか、そういった不都合は、確かにあります。作業はしゃがんですることが多く、腰は痛いです。でも、それを超えたものが、ある。 


自然回帰という言葉があります。わたし自身は自給自足とか、全く、ええ、本当に全く興味ないんですが、アクティビティーとしての自然回帰は、どのような人にも効果があると、確信しました。 


数年前のわたしが、この文章を読んだらきっと読み捨てていたに違いないと思う。それ程、わたしの感じ方は変わったのだと思います。でも、これって、きっと健康になってきている証拠なんじゃないかという気がする。精神的な健康。 以前なんとも思わなかったものが綺麗に見えたり、美味しく感じたり、味わえるようになるのは、人生で幅が広がったり、心の中が何か癒されたり、知覚の変化が起こったことを示すことを、わたしは知っている。 


休憩時間に、どこかのおばちゃんが赤飯炊いておにぎりにしてくれて、お漬物と一緒に配ってくれたのだけど、以前はそういうのは、ありがたいとか、おいしいとか、正直思わなかったと思うのです。「わたし、赤飯嫌いだし(これは、そう)。」とか思いながら、そのようなシチュエーション自体が、あか抜けなくてヨロシクないと思ったような気もする。 


今だって、赤飯は好きではないのに、今日の赤飯おにぎりは美味しいと感じたし、ありがたいと思ったし、とにかく、そのシチュエーションが、楽しいと思ったんです。 


今日も人生の扉を開いて出会ってくださり、ありがとうございます。 

楽しいことが増えるのは、そのひとの人生の価値が上がっているのではないかなぁ。 

Mika Nakano Official Blog

軽井沢から、ライフ・文化・自己実現・現実化・コーチング・ピープルビジネスのエッセイをお届けしています。

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