クリスマス・プレゼント

ひとにはそれぞれ、“たまらなく好きな光景”があるのではないか、と思う。 


“暖炉の前で本を読む。” 

(あるいは赤ワインを飲む、でもいい。) 


わたしはとにかく、そういうのが好きで、 

そのために、アメリカからマントルピース付きの暖炉を取り寄せ、書斎につけた。

(リビングには、薪ストーブがあるから。) 



小さい時からエッセイが好きだった。 

小学校低学年には、故藤本義一のエッセイを読

んでいた。知識階級のおとなの男性目線からの

若い女性へのメッセージが、シブいと感じた。 


20代にはボブ・グリーン(シカゴ・トリビュ

ーン紙のコラムニスト)と、沢木耕太郎、そし

て全米で超ミリオンセラーとなった「こころの

チキンスープ(邦題)」が好きだった。 


この三つ、すべてに共通しているのは、 

普通の人々のインスピレーショナルな“実話”であることだ。 


“普通の人々”は、自らのことをパブリックに大仰に語ったりしない。 

けれども、普通の人にとって印象深かったり、

感動したり、救われたり、暖かい想いになったりしたことは、

多くのわたしたちにも同じように作用する。 

それを“シェア”していたのが、好きだったのだと思う。 


エッセイは書く方も、読む方も、小説よりも手軽。 

ある意味、最近のSNSに近いのではないかな。 



ひとが“映画を見る”光景も好きだ。 

カウチにカップルがポップコーンを食べながら、

隣同士並んでテレビでDVDを見る、という場面に、とても惹かれる。 


クリスマスの時期なら、

ニコラス・ケージの「天使がくれた時間」や、

ボブ・マーレイの「グラウンドホッグデー」、

クラシックなら「スクルージ」など。

あれ?すべて超常現象のパラレルワールドだ。 



 “出来過ぎた都市の姿”も好きだ。 


NYロックフェラーセンターのスケートリンク。 

大きなクリスマスツリーと、ひとびとが楽しむ姿はスペシャル以外の何物でもない。 


パリのエッフェル塔と、東京タワーにはどうしようもないロマンを感じる。 


京都の三年坂も、風情とタイムトリップ的なワクワク感が交差する。 



最後に、私の16歳の頃からの夢だった、

 “軒下の二人掛けブランコ。” 


わたしの家の寝室つたいのデッキにブランコ

がある。16歳の時に見たビジョンによって、

30年後に実現したものだ。 


「結婚して子供が生まれたら、その子にブラン

コで本を読んであげる。そうして本を読んでい

たら、夫が帰ってきて、こぞって走り寄る。 

娘が“パパ”と抱きついたら、“ダメよ、パパ

はママのもの”と言ってキスをする。」 


アホ。
はい、アホです。

でも、すべて実現しました。 



クリスマスには、子どもだけでなく、大人たちの夢も叶うべきなんです。 



今日も人生の扉を開いて出会ってくださり、ありがとうございます。 

実は、書斎の暖炉は点火が面倒で、これまで3回しか使っていないのよ。 

Mika Nakano Official Blog

軽井沢から、ライフ・文化・自己実現・現実化・コーチング・ピープルビジネスのエッセイをお届けしています。

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