Wheel of Life ~ 人生の輪
Wheel of Life (人生の輪)
というコーチングのツールがある。
人生の代表的な分野を
円グラフのようにというか、
ピザのようにというか、
6ないし8分野に分けて、
満足度を1から10でレートする。
イメージとしては
体力測定とか、学力テストの結果。
アメリカで受けたコーチトレーニングで、
はじめて使った最初のツールだった。
ぱっと見ただけで、
その人の人生に対する満足度が分かる。
アメリカではコーチングをするなら、
まず、いちばん最初に使うツールだろう。
わたしも、自分のクライアントさんには、
最初の時点でこれを使ってもらう。
今日ふと、これを思い出した。
なぜだろう、と思い返せば、
昼間、テレビで有名人の覚せい剤使用の疑いの
報道を見たんだった。
このツールの特徴は“満足度”を計るものだ。
たとえ1ヶ月10万円の収入でも
それで大満足なら10だし、
1ヶ月1000万円の収入でも、
それでまったく満足していないなら1だ。
「あのひとがなぜ・・・」という話はよくきく。
でも、何千人もの話を聴いてきてわかるのは、
どんなに高い社会的地位のひとにも、
どんなに立派な人格者といわれるひとにも、
ひととして生きている限り悩みはあるし、
意外なところでへこんだりしているものだ。
今日のテレビで話題になっていた方の、
ほんとうのところはよくわからない。
ただ、何かに依存せざるを得ないという場合、
Wheel of Life を書くと、特定の分野はとても
低くなることだけは、わかっている。
ところで、 「わたしは超ハッピーだ」というひと、
「ポジティブなことしか考えない」というひと、
こうしたひとたちがWheel of Life を書くと、
全分野で高レートを書き連ねる事がある。
彼らは自称“幸せ”なのだけど、
どこか痛々しいケースがあるのが否めない。
専門的にその理由は、ある。が、基本的に
そう感じるのは、わたしがヒネているからだ、
と言われれば、それもそうなのだけれども。
一方、自分に厳しいマジメな方は
「まだまだこの分野が・・・」
「あともう少しこうなれば・・・」 と、
神妙な顔をしてwheel of Life を見つめる。
こういう方はどんなに成果を上げても、
「最高には至っていない」というところに
いることを好むように見える。なぜなら、
「上には上が」「満足は敵だ」と思っているから。
企業社会では、能力が高く、タフであれば、
この層がもっとも望まれているようだ。
このように、その人の傾向や自己認識を一目で
見ることも出来るのが、Wheel of Lifeだ。
コーチングをするひとというのは、
人生に対して夢や希望を持っているひとだ。
「自分の人生はもっと良くなる」
そう信じているから、コーチングをする。
そのようなひとのWheel of Lifeは、
見ていてなぜか、気持ちがいい。
数ヶ月後には「確実に変化するぞ」という
コミットメントが、そのグラフに浮き上がって
見えてくるからかもしれない。
今日も人生の扉を開いて出会ってくださり、ありがとうございます。
“人生の輪”って、妙に魅力的な名前なので、仕事では、ライフウィールと訳しています。
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